足や爪のトラブル
巻き爪・陥入爪
巻き爪・陥入爪
「巻き爪」は爪が過度に巻いている状態、「陥入爪」は爪が爪の周りの皮膚に当たってしまって痛みや腫れなどのトラブルを生じている状態を指します。足の指の痛みが続くと、痛みを庇うような不安定な歩き方になり、膝や股関節など他の関節に影響がでることを多く経験します。
爪の形状や、生活スタイルに合わせて、複数ある選択肢の中から最適な治療を考えますので、ぜひご相談下さい。
※陥入爪は痛みや炎症を伴っているため保険適応での治療となりますが、巻き爪の治療は自費診療となります。
巻き爪が陥入爪の原因となっている場合には、炎症が落ち着いてから、また落ち着かせるために、巻き爪治療を併用することもあります。
以下は、それぞれの治療についてご説明していきます。
超弾性ワイヤー
爪の厚さや変形の程度に合わせて、適切な太さのワイヤーを選択します。爪の先に二箇所グラインダーで穴を開け、超弾性ワイヤーを二箇所の穴に通します。ワイヤーが元に戻ろうとする力に従って、巻いた爪も改善します。主に爪の先の方に矯正力が効き、爪の先端が巻くことで痛みを生じている場合には非常に有用です。また非常に強く巻いている爪や爪の左右の炎症や腫れが強い場合にも挿入できます。爪の伸びる速さによって異なりますが、概ね1−2ヶ月ごとに交換します。深爪の方には装着できないため、ある程度伸ばす必要があります。
巻き爪マイスター
超弾性ワイヤーと同じく、ワイヤーがまっすぐの元の形に戻る力を使って、矯正します。超弾性ワイヤーと異なり、爪の両端ひ引っ掛けます。これでも矯正力は高いですが、リネイルゲル10%(爪矯正のパーマ液をイメージ)を併用すると、より矯正が効き、長持ちするようになります。
VHO(3点式ワイヤー)
爪の基部から巻いている方に最適です。爪を短く切り込んでいる方にも装着可能です。(炎症が非常に強い方には炎症を落ち着かせる治療を優先する場合があります。)爪の中央に器具を取り付けて、矯正をかけて締め上げます。
巻き爪治療は自費診療となります。
<料金>全て税込価格 1趾につき
超弾性ワイヤー 4,950円
巻き爪マイスター6,600円
リネイルゲル 5,500円
3TO (VHO) 8,800円
<巻き爪治療のリスク>
・爪が割れたり、装着した器具が外れる場合があります。
・処置後、痛みが生じる場合があります。
いずれの場合も、お早めに再診をお願いいたします。医師の診察にて適切な処置をご提案いたします。爪の状況によって、ご本人の希望された処置ができない場合がございますので、予めご承知おき下さい。遠方にお住まい等、他の理由であっても、数日以内にご受診できない方への処置はお断りしております。
<陥入爪>
陥入爪とは、爪の周囲に爪が食い込んで、痛みや炎症を伴った状態を指します。巻き爪になっているからとは限りません。爪の形状をみて、ベストと考える治療をご提案いたします。テーピング・不織布やコットンパッキング・ガター法・アクリル法などから選んでいきます。巻き爪が原因の場合は巻き爪治療も併用します。
不適切な靴や足の変形から生じていることが多く、爪自体ではなくて外からの刺激で陥入爪が起こっている場合もあります。靴の変更や、必要に応じてインソールの導入や歩き方の改善を図ることもあります。長年陥入爪でお悩みの場合は、爪局所への治療だけでなく、周囲へのアプローチも必要です。
手術としては、フェノール法という食い込んでいるサイドの爪を数ミリだけ切除して、爪が生えなくなるよう爪の基部に薬剤も用いる方法もありますが、不可逆的なため最終手段と考えています。必要と判断して手術を行う場合には、将来的な足の健康のためにに必要最低限の切除を心がけています。