一般皮膚科

皮膚科

皮膚科について

皮膚は外界と身体を隔てる重要な臓器であり、常に外界に接しているため、紫外線やホコリ、消毒や化粧品等、季節や転居などによる環境変化など、さまざまな影響を受けます。また、身体の中からの不調が皮膚表面に現れることもあります。それらの原因をさがし治療するとともに、普段のスキンケアでお肌を健康な状態に保てるよう、サポートいたします。お気軽にご相談ください。
主な疾患としてはアトピー性皮膚炎、乾癬、乳児湿疹、接触皮膚炎(かぶれ)、脂漏性湿疹、あせも、蕁麻疹、虫刺され、ニキビ、毛包炎、巻き爪、イボ、水いぼ、帯状疱疹、ヘルペス、ホクロ、多汗症などが挙げられます。

  アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎とは慢性的にかゆみを伴うアトピー性皮膚炎に特徴的な湿疹がある状態を指します。症状は乾燥肌かなと思う軽症なものから、全身にかゆみのつらい皮疹を生じている重症なものまで様々です。幼少期から成人まで多くの方がおられます。基本の治療は保湿とステロイド外用療法です。やはり基本として外用が大事だと実感しています。しっかりと適切な量を外用すれば、良い状態を保てるといったケースをよく拝見します。外用療法ではコントロール不良な場合には光線療法を併用します。症状を拝見しながら、生活環境と皮疹の程度に合せて、最適な治療をご提案いたします。最近では重症な方への分子標的薬も続々と登場しており、病勢をみて、必要と考えた時お伝えします。
その他の湿疹としては、皮脂の出やすいところに生じる「脂漏性皮膚炎」、乾燥や皮脂欠乏による「皮脂欠乏性湿疹」、汗による「汗疹」、かぶれによる「接触皮膚炎」、日常的な摩擦による「間擦疹」など様々な原因があります。原因を除去すればぶり返すことのない疾患もありますが、生活習慣や体質で生じているものは一度治療で良くなっても、再燃するケースがよく見られます。生活習慣を見直し、良い状態を保てるようアドバイスしていきます。

   じんましん(蕁麻疹)
かゆみが強く、盛り上がった皮疹が数分~数時間できて消えていくものは蕁麻疹(じんましん)を疑います。3~4週間以内に治るものを急性蕁麻疹、それ以上続くものを慢性蕁麻疹と言います。蕁麻疹の原因は、食物、内服薬、細菌やウイルスの感染など様々ありますが、血液検査では原因が追求できないことの方が多いです。治療には基本的に内服薬での抗アレルギー剤を使い、増悪因子からの回避を行います。それでもコントロール不良な場合は分子標的薬を検討します。

   ニキビ(尋常性ざ瘡)
ニキビは思春期の象徴だと言われて久しいです。早くて小学生から始まり、中高生によく見られる疾患ではあります。しかしながら大人でも生じます。ニキビは毛穴が詰まってしまうことが原因の1つとされているので、毛穴を詰まらせないことが大事です。毛穴の詰まりを改善する、予防的に効く優れた外用薬があります。炎症性ニキビの原因には、アクネ菌、真菌、ダニなど色々ありますので、それに適した治療を行います。

   水虫(白癬)
水虫は、白癬菌というカビが足の皮膚の角層に入り込み、住み着いている状態です。水虫は、通常は抗真菌薬の塗り薬で治療しますが、皮膚が非常に硬く厚くなった場合や爪水虫など塗り薬だけでは十分に奏効しない場合には、経口抗真菌薬の内服を検討します。市販の抗真菌薬を外用していて、かぶれ(接触皮膚炎)を起こして、来院される方を多く拝見します。適宜顕微鏡で白癬をチェックしつつ、湿疹を治しながら白癬の治療を行ってまいります。また爪が厚くなったり混濁したため白癬の治療をとご相談を多く受けますが、実際には爪甲鉤彎症という原因が感染症ではなくて物理的な理由にて爪が綺麗に伸びてこれない状況のことも多くみられます。診察にて適宜適切な治療をご提案いたします。

   ウイルス性いほ(尋常性疣贅)
ウイルスが主に手指の皮膚に感染することで生じます。硬くなったところは削ってから、液体窒素にてウイルスが感染した皮膚ごと冷凍凝固術で凍結させて退治する、というのが基本的な治療となります。1−2週間に1回の通院を推奨しています、イボの治療は難渋し何ヶ月も続くことがありますが、根気良く治療を続けていくことが大事です。

   ヘルペス
ヘルペスウイルスの感染で起き、顔にできるⅠ型と、外陰部・臀部にできるⅡ型のウイルスの2種類があります。最近では、両者混在していることが多く指摘されています。ご本人が疲れた時など、体の奥の神経節に潜んでいたウイルスが神経を這って皮膚表面に現れます。早期の抗ウイルス薬の内服は有効で、発疹の出る前にチクチク感などの予兆があった時点で予防的内服PIT(Patient Initiated Therapy)を行うと治りが早くなります。

   帯状疱疹
水痘・帯状疱疹ウイルスの感染です。記憶のないほど小さい時かもしれませんが、水痘ウイルスが感染した人にだけ発症します。長らく体内で潜んでいた帯状疱疹のウイルスが、ご本人の抗体が下がったり疲れて免疫が落ちたタイミングで、帯状疱疹ウイルスが皮膚まで神経を伝って出てきます。全身のあらゆる箇所で、片側の一定の神経支配領域に神経痛様の痛みや痒み(違和感だけの方もいらっしゃいます)を伴った水疱が帯状にできます。 顔にできると、顔面神経麻痺、内耳の障害によるめまい、耳鳴りなどが起こる可能性があり、必要に応じて眼科や耳鼻科など他科への受診をお願いしております。帯状疱疹後疼痛を軽度に抑えるために、早期の治療介入を心がけております。体の内側から生じる疾患なので内服が必須です。疼痛が残存するリスクの高いと考えられる方には早期にペインクリニックへのご紹介をおこなっております。

   熱傷(やけど)
熱傷は、高熱による皮膚の障害です。最近ではヘアアイロンや湯たんぽによる受傷が多くみられます。受傷部位に発赤、腫れ、水ぶくれ、痛みが現れます。 強い痛みが初期の症状ですが、深い熱傷では神経も障害するため痛みがない場合もあります。傷害の深さや面積、部位に応じた治療のご提案をいたします。

当院では光線療法を行っており、LED搭載紫外線治療器「セラビームUV308 mini LED」を導入しております。従来のランプ光源方式である 「エキシマライト光線療法機器」と同じ紫外線ピーク波長(308nm)の高出力 LED を採用しています。外用治療を適切に行っても軽快しない場合に、光線療法を行います。適応疾患は「アトピー性皮膚炎・尋常性乾癬・類乾癬・円形脱毛症・尋常性白斑・結節性痒疹・掌蹠膿疱症・慢性苔癬状粃糠疹等」等です。
治療にともなう痛みはなく、光線照射中は温かさを感じます。週1,2回の照射で開始し、早い方では初回から効果を実感いただけます。外用処置ではなかなか治らない皮疹に関して、ご相談ください。
紫外線療法は保険適応で、診察料+約1020円(3割負担)です。
副作用としては、日焼け・火傷が挙げられます。これらを生じないよう照射エネルギーは少量から開始します。

多汗症
汗は体温調節に大切ではあるものの、あまりに出過ぎると日常生活に支障をきたします。近年、処方できる薬剤も続々と登場しており、治療の選択肢が増えてきておりますので、ぜひご相談ください。
なお当院では、手足の多汗症の治療であるイオントフォレーシスをご用意しております。保険適応ですので、診察料+660円(3割負担)です。基本的には週に1回の治療を行います。多くの方が5−6回で効果が見られてきます。1回の施術時間は20分程度です。
<注意事項・禁忌>
・施術中刺激感があります。個人差がありますが、手に怪我や湿疹のある方は痛みが強くなります。
・火傷のリスクがあります。施術前に、貴金属はかならず外して下さい。
・ペースメーカーや体内に金属をいれている方、刺青をされている方は施術できません。

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